Home 教育・学習 セミナー 水中探査ロボを作ったベンチャーがどのようにして立ち上がったか。デイビット・ラング

水中探査ロボを作ったベンチャーがどのようにして立ち上がったか。デイビット・ラング

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YouTubeの動画チャンネル「TED」より。(4:28)

デイビット・ラング氏はOpenROVという水中探査ドローンを開発したベンチャー企業の創業者です。

OpenROVとは、オープンソースの遠隔操作探査機(Remote Operated Vehicle )で、水中探査用に作られたロボットで、水中の映像を長いケーブルにより地上のコンピュータに送りその様子を見ることができるものです。

このような水中ドローンはすでに用の中にあり、海洋学者などが深海の研究などに使っているため、新しいものではないのですが、この会社が立ち上がるまでの経緯が素晴らしいものです。

デイビットと友人のエリックの2名がはじめたOpenROVのプロジェクトですが、その目的はゴールドラッシュ時代に盗まれた「金」がシエラネバダ山脈の麓にある洞窟にあるという噂を聞き、その水中洞窟の探査をするというものでした。

スタート時に探査ロボットの構想はあったものの、実際にどのように進めれば良いのかがわからず、彼らはインターネット上にopenROVのサイトを立ち上げ、情報を募りました。やがて世界中のメーカーズがあつまるようになり、開発がすすむようになり、海洋学者なども参加するようになりました。

コミュニティに情報があつまるようになったため、プロトタイプの制作も進み、いよいよ洞窟の調査を行おうとすると、その時にはインターネット上で話題になっていてメディアに取り上げられるようになりました。

そのおかげで、この水中探査機のキットを作って売ってほしいという声があがるようになり、Kickstarterで資金調達をしてキットを作ることにしました。2万ドルを集める予定が、2時間でその目標を達成し、目標値は大きく上回ることに成功しました。

ガレージの一角で始めたこのプロジェクトはあっという間にガレージから出ないと間に合わない規模になったようです。

動画の冒頭では、NASAの宇宙飛行士たちが水中18メートルにある密閉空間での訓練施設「アクエリアス」での訓練の様子をOpenROVで撮影しています。

ゴールドラッシュに盗まれた金を発見しようとスタートしたプロジェクトは世界中の海洋探査に役立つ水中ロボを作る会社へと成長しています。

デイビットラングによるアメリカのスタートアップらしいガレージからはじまった水中探査ロボのTEDトークです。

OpenROVサイト:https://www.openrov.com/